用語集
殺青(さっせい)
茶葉を加熱することによって、酸化酵素の活性を不活性化させ、変色を防ぐこと。
酸化
茶葉の表面の傷から酸素が組織に侵入すると、その傷口周辺から先に変色が始まり、葉っぱが茶色く染まり始める。
発酵
酵母・細菌などのもつ酵素によって、糖類のような有機化合物が分解して、アルコール・有機酸・炭酸ガスなどを生ずる現象。
萎凋(いちょう)
茶葉が萎れること。萎れることによって、葉っぱが柔らかくなり、香りが高くなる。
水乾(すいかん)
釜炒り茶の製造工程で、揉捻後乾燥しながら茶葉を締めていく操作のこと。鉄製のドラム型で直火の回転式釜の「水乾機」で行う。
揉捻(じゅうねん)
茶の葉を揉み、風味を作り出す成分を抽出しやすくすると同時に形を整えること。茶の製造工程の一つ。
被覆(ひふく)
おおいをかぶせること。茶樹栽培の時、新芽の発芽の時から茶園全体に当たる日光を遮断することを言う。
合組(ごうぐみ)
茶をブレンドし、「味・香・色」のバランスを整えること。仕上げ工程の一つ。
摘採(てきさい)
茶をつみとること。収穫。
一芯二葉(いっしんによう)
未開きの芽一つと新葉を二つ摘み取ること。
扱(こ)き摘み
親指と人差し指との間に茶芽の下部をはさむようにして、しごき上げて摘み取ること。硬い茎は残して、葉と上方の若い茎のみを摘む。
被(かぶ)せ香(か)
かぶせ茶の特徴の一つ。覆いを直接に茶樹にかぶせることで生じた香。湿った土のような甘い香り。
覆(おお)い香(か)
玉露の特徴的な香り。棚型で覆いを被せると、覆いの下の通気性がよく、被せ香の「蒸れた」ような香りより、スッキリして、海苔のような香り。
釜香(かまか)
釜炒り茶の場合、茶葉を直火で炒ることを通じて、付着する釜の甘い、香ばしい芳醇な香り。
火香(ひか)
製茶の最終工程の火入れの際に醸し出される甘い香り。
萎凋香(いちょうか)
萎凋した生葉から生じる香り。
花香(はなか)
萎凋香。
地勢(テロワール)
お茶を栽培する上で大切な自然条件。茶園の方角・土質・広さ・形・傾斜度・陽当り具合・標高等。
圃場(ほじょう)
作物を栽培する田畑。農圃。
畝(うね)
作物を植えつけたり種をまいたりするため、畑の土を幾筋も平行に盛り上げた所。茶株の一列。
土壌(どじょう)
地殻(ちかく)の最上部にある、岩石の風化物に動植物の死骸あるいはその分解物が加わったもの。地表からの深さはせいぜい1、2メートルまで。作物を生育させる土。(Soil)
地質(ちしつ)
地殻を構成する岩石や地層の種類・性質、またはそれらの状態。(Geology)
水色(すいしょく)
茶の抽出液の色。
針状(しんじょう)
緑茶の煎茶・かぶせ茶・玉露などの形状を表す時に使用する言葉。針のような形状。
勾玉状(まがたまじょう)
玉緑茶(グリ茶)の形状の特徴を表す時に使用する言葉。勾玉のようなくるりと丸まった形状。
整枝(せいし)
樹木の不要な枝を刈り込んで形を整えること。
節間(せっかん)
植物の茎の節と節の間の部分。節と節との間。葉や枝の出ている箇所を節という。

ベルギー人茶人です。武家茶道の一派の遠州流茶道の師範として、日本のお茶文化を伝授。日本茶インストラクターとして自然で香高い最高級の日本茶を世界に伝えている。