茶を美味しく淹れるポイント
お茶の種類は様々で、そのお茶をいただく場合、湯温や抽出時間によって美味しく淹れられるかどうかが左右される。淹れ方は原則として下記の表で表しているが、各部類においても茶の特質が実に多種多様であるため、それぞれのお茶の特徴(製造・品種・地域など)を配慮して、どんなお茶に仕上げたいかを事前に想像した上で、グラム数、湯温や抽出時間を決める必要がある。
〔茶葉のグラム数〕は〔湯量〕に対して、100ccのお茶を作る場合2~3g、200ccに対して4g程度が良い。そこから100ccを増やすごとに、茶葉の量を2g多く取ると良い味になる。但し、味が薄めの方が良い方は茶葉を少なくして、濃い目がお好みであれば、茶葉の量を増やすと良い。調整して個人の嗜好に合わせると良い。
〔湯温〕に関しては基本的に80℃以上の場合茶葉内のどの成分もよく抽出されるが、80℃以下の場合はカテキンなどの苦味成分が抽出されず、旨味成分を中心的に秀出することができる。旨味中心のお茶を淹れる時、温度を下げて、苦味を抑えて旨味豊富な茶にする。香り中心のお茶などは高温で淹れたほうが香りの特徴がより発揮されるのでそれぞれの茶の特徴を考えて判断することを勧める。
〔抽出時間〕は時間が長ければ味が濃くなり、短いと薄くなる。これも各々の好みにあわせることを勧める。
茶葉の量/湯量 | お湯の温度 | 抽出時間 | |
煎茶 | 4g / 200cc | 80℃ | 40秒 |
かぶせ茶 | 4g / 200cc | 70℃ | 60秒 |
抹茶 | 1.25g / 70cc | 80℃ | 茶筅で泡点てる |
玉露 | 5g / 90cc | 50~60℃ | 2分30秒 |
釜炒り茶 | 4g / 200cc | 90~98℃ | 40秒 |
ほうじ茶 | 4g / 200cc | 90℃ | 60秒 |
烏龍茶 | 4g / 200cc | 90~98℃ | 40秒 |
紅茶 | 4g / 200cc | 90~98℃ | 1分30秒 |
有機茶 | 4g / 200cc | 90~98℃ | 40~60秒 |

ベルギー人茶人です。武家茶道の一派の遠州流茶道の師範として、日本のお茶文化を伝授。日本茶インストラクターとして自然で香高い最高級の日本茶を世界に伝えている。